平治煎餅

この商品は、中世の日本で使われていた「笠」を模った菓子です。本社がある三重県津市には、文楽・歌舞伎の演目「勢州阿漕浦～平次住家の段～」でも知られる、古来伝わる孝子物語があります。物語の主人公「平治（へいじ）」は、病の母を救うため当時神宮御用の禁漁区であった阿漕浦に舟を漕ぎ出し、病に効くといわれた魚を獲っていましたが、ある夜浜辺に「笠」を置き忘れ、それがもとで捕まり死罪となってしまいます。この「笠」がモチーフとなり、1913年に生まれたのが「平治煎餅」です。立体成形の煎餅のはしりとなったこの菓子は、砂糖、小麦粉、鶏卵の3種の材料で作られています。口当たりがよく、あっさりとした味わいは万人に好まれ、誕生以来100年以上当時のままの姿で多くの人々から愛されてきました。 また、創業100周年を機にオリジナルの「平治煎餅（へいじせんべい）」をベースに新製品の開発を行った時には、新たな感覚の商品も誕生しました。冬の浜辺で漁をする平治の雪が降り積もった笠を表現し、煎餅生地にアーモンドとバターを加えてスノーボール風に仕立てた「平治煎餅　銀笠（ぎんがさ）」や、煎餅にチョコレートをしみ込ませた新食感の「平治煎餅ショコラ」「平治煎餅ショコラホワイト」は、現代風の味わいで人気を集めています。伝統の味も進化した味も、それぞれにおすすめです。ぜひお試しください。