組光 KUMIKO Light

「組光 KUMIKO Light」は、「立体組子細工（京組子）」で制作した木製の円柱型ランプシェードです。 組子細工は、クギや金具などを使わずに木片を組んで幾何学的な文様に組み付ける日本伝統の木工技術です。木片を組み合わせることで繊細な柄を描き、世界最古の木造建築といわれる法隆寺の装飾にも見られます。 飛鳥時代から現代に至るまで、組子細工はすべて真っ直ぐな壁面（平面）での造作が基本でしたが、指物師・村山伸一氏が率いる村山木工では、古来より伝わるこれらの伝統技術に加えて、曲面に仕上げる「立体組子細工（京組子）」というオリジナル技法を開発し、特許（特許第6940891号）を取得しました。このオリジナル技法は、小さな工芸品だけではなく、大規模な空間の演出などにも使用可能で、その代表的なものが、パレスホテル東京の神殿（挙式場）になります。 私たちは、曲面の組子が生み出す造形美を、より身近に感じていただけたらと考え「組光 KUMIKO Light」を制作しました。数百から数千にも上るパーツを指物師が一つひとつ組み上げた京組子の照明は、光る工芸作品と言えます。木を知り尽くした熟練の職人が伝統的な指物技術で組み上げたフォルムは手仕事だからこそ表現できる心地よい趣に溢れています。文様は日本の伝統である吉祥文様から選び、 木材はすべて京都府内産ヒノキを使用し、温かみのある色模様とヒノキならではの香りが特長です。光で描かれた和のシルエットが空間に柔らかなリズムを生み出し、光の陰影が柔らかく優しく室内を照らします。