錦樹

島根県で約140年続く老舗酒造がつくる、季節と共にうつろう樹木を表現した4種の純米酒です。四季折々の樹木の葉の様子——色彩や質感、心象などを、それぞれのお酒の風味のイメージに重ねました。「若葉（わかば）」は樹木から生え出て間もない若葉のように、清々しさや瑞々しさを感じさせるあっさりめのお酒で、食前酒にぴったりです。1年を通して青々と茂る常緑樹の葉を形容した「常盤葉（ときわば）」は、リッチで飲み応えのあるお酒。「黄朽葉（きくちば）」は熟成感を伴う深みと甘い香りが重なり、紅葉し大地に還る落ち葉を想起させるこっくりと濃醇な味わい。そして、華やかな香りと芳醇さが魅力の「濃紅葉（こもみじ）」は、鮮やかな紅に染まる紅葉から着想を得ています。個々の名称の由来は、平安時代から伝わるという日本の伝統色、または俳句の季語から。単なる色彩を示すだけでなく、自然と調和しながら生きてきた日本の人々の歴史や思いを込めて名付けました。素材や製法にもこだわり、原材料となる米には島根県産のものを用い、水には中国山地から日本海へ流れるミネラルたっぷりの伏流水を使用。添加物や材料の調合による風味作りなどは行わず、あくまで自然な発酵により生じた風味を大切にしています。エチケットラベルの素材は、樹木の幹の質感を表現するべく和紙を採用しました。その日の気分や料理に合わせたペアリングも楽しめる「錦樹」の4種のお酒が、日常の食卓を豊かに彩ります。