若狭宇宙鯖缶

若狭宇宙鯖缶は、福井県の高校生が開発しJAXAの宇宙日本食に認定された鯖缶を一般向けにアレンジした商品です。 福井県の若狭地方は、古くからサバの名産地として知られ、京都にサバを運んだ若狭街道は、鯖街道として日本遺産にも登録されています。 高校生による特産のサバを使った宇宙食の缶詰開発は、2006年から研究が始まり、これまでに延べ300人以上の生徒が携わってきました。味覚が鈍くなる宇宙空間に対応した濃い味付けと、無重力でも飛散しないようくず粉でとろみをつけた液が特徴で、18年にJAXAの宇宙日本食に認定されました。 本商品は、若狭高校の活動に地元企業の福井缶詰株式会社（メーカー）と福井物産株式会社（商社）が協力し、「宇宙鯖缶地上化計画」と銘打ち、1年かけて作り上げた一般向け商品です。大量生産には機械化が不可欠なため、JAXAに認定された宇宙日本食をベースに、液の粘度を改良し、機械で液を注入できるとろみ加減を探ってくず粉の配合などを調整しました。このプロジェクトは、生徒や教員が主導となってデザイン、価格、味、販売まで携っており、商品の売上から得た利益の一部は高校に還元される仕組みを取っています。