洗濯ネットバッグ

洗濯用ネットと脱衣かごが一体化したバッグです。脱いだ服を自立するバッグに入れ、そのまま洗濯機で洗えます。洗濯中も衣類が絡まりません。持ち運びも簡単です。この製品は脳卒中による片麻痺、リウマチ、肩の傷病等で、指や手、肩関節の可動に制限がある方々とともに開発されました。一つのバッグで、脱衣かごへ服を入れる、洗濯用ネットへ服を移す、洗濯機に入れる、洗濯後に服を取り出す、運ぶといった洗濯に伴う一連の作業を円滑に実現できます。自社の作業療法士による調査では「『洗濯』は規則正しい生活と衛生を維持する大切な行為」という声が多く寄せられ、傷病中に痛みや労力を伴う洗濯を、前向きな営みに変えることを目指して作られました。
内部のU字材で床の上でも自立と開口が維持される構造です。また、両端の三角マチは開口を一定の幅に抑え、洗濯かごの側面の役割を兼ねます。持ち手は前腕を十分に通せる大きさで、洗濯機からも取り出しやすく、片手での持ち上げや手提げとしての運搬に役立ちます。その持ち手をS字フックにかけて使えば、洗濯物に手を伸ばす、かがむという動作の負担が軽減されます。バッグの丸みに沿うファスナーは、手の小さな動きと力で開閉することができます。また、バッグの丸く、型崩れしない形状は、バッグ内の服の絡まりを防止します。
※2022年度グッドデザイン賞受賞
※意匠、特許出願済